「何処へ行く」稽古場だより|ミュージカル座は新しい国産ミュージカルの創造と普及を目的に、1995年に創立した劇団です。今を生きる人とミュージカルの感動を分かち合うために歩みを続けています。オリジナル・ミュージカルなら!

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「何処へ行く」稽古場だより

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何処へ行く
Category: 何処へ行く | 2015.11.03
「何処へ行く」稽古場だより

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ミュージカル「何処へ行く」の稽古の様子をお伝えする稽古場だよりです。ミュージカルが創られて行く2か月間の課程を、11月5日の感動の初日まで、キャストの言葉と共にお届け致します。どうぞお楽しみに!

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顔合わせ歌稽古開始

9月8日、ミュージカル「何処へ行く」の顔合わせが行われました。ミュージカル座史上最大の大作。豪華キャストがずらりと勢揃いした圧巻の顔合わせです。作・演出のハマナカトオルの挨拶に続き、キャスト一人一人が出演にあたっての抱負を述べました。

ハマナカトオル(脚本・作詞・演出・振付)「1年半ぶりの早い再演なので、修正したいところは全てクリアーに覚えています。初演より一段と完成度を高めた舞台を創ります。全編43曲の歌で綴る作品ですが、初演の時は、1曲につき、多い曲では9回も書き直しています。いったい何曲書けば終わるのかという作業を経て出来上がった作品です。今回の公演で再び手を入れて、さらに深みのある音楽・美術・演出へと進化させます。今回は、特に歌唱力に優れたキャストを集めることに徹底しました。日本のオリジナル・ミュージカルの、ひとつの到達点を目指します。」

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歌稽古歌稽古中の守屋由貴 福井晶一

顔合わせより、3日間の歌稽古期間です。歌稽古を仕切るのは、初演に引き続き、音楽監督助手の守屋由貴さんです。ハマナカトオルとtakコンビの作品では必ず音楽監督助手をつとめ、作家たちの信頼も厚い守屋さん。「何処へ行く」の音楽について熟知している人です。

k05守屋由貴「何処へ行く』再演のお稽古が始まりました。初演に引き続き音楽監督助手を務めさせて頂きます、守屋由貴です。久々に開いた43曲の譜面が綴じられた分厚いスコア。そしてピアノから見渡す80名以上のキャストの皆さん。超大作のお稽古が始まったんだなとひしひし感じています。壮大で力強く、美しく繊細で儚く…イントロやほんの短いフレーズを聴くだけでローマに連れて行ってくれる『何処へ行く』の音楽が私は大好きです。『何処へ行く』は幕が一度上がれば、幕が下がるまで音楽ノンストップのポップオペラミュージカル。そしてこれでもか! というほど難解な曲ばかりです。しかし今回も、歌に自信があり譜面に恐怖のない(笑)素晴らしいキャストの皆様が集まってくださいました。そして初演の時は、稽古開始には10曲程しか揃っていなかった楽曲たちも、今回はちゃんと全曲揃った状態でお稽古を始められているということも、再演のありがたいところです。落ち着いて、1曲1曲初心に返って新鮮な気持ちで向き合い、初演からのブラッシュアップを惜しまず…新しいカンパニーの皆さんと新しい『何処へ行く』の音楽を作っていきたいと思います! 」


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ステージング開始中央は、田宮華苗

歌稽古が終わり、早くも稽古場はステージングにはいりました。キャストの動きを付けていくのは、演出のハマナカトオルです。階段舞台を利用した西洋絵画のような美しい構図でドラマが描かれて行きます。全てのシーンの動きを付けるには、一ヶ月以上を費やします。

初演に引き続き、エウニケ役(組)を演じる田宮華苗さん。ミュージカル座の中心女優として多くの舞台に出演を続けています。最近では「ひめゆり」はる役、「BEFORE AFTER」ヒロイン、エイミー役、「野の花」ルイーゼ役などを演じています。「野の花」終了後、翌日から「何処へ行く」の稽古にはいりました。

k08田宮華苗「久々に「何処へ行く」の曲を稽古場で聴いて、震えましたね。痺れた!! 本当に好きな作品なんです。私のミュージカル座で好きな作品三本の指に入ります。美しい音楽を聴きながら美しい絵画をみているような。この古代ローマという時代や国を扱っているミュージカルというのも珍しいと思うので、ワクワクしていただけるのではないでしょうか。エウニケという役も、最近コミカルな役が多い私としては(笑)、再びこういった役に向かい合えるのは役者としてまた成長できる機会なので嬉しいです。本番まで、私自身も作品と音楽を十分に楽しみながら稽古に臨んでいきます! 」


初演に引き続きアクテ役(組)を演じる藤澤知佳さん。最近では「アイランド」アンドレア役、「ひめゆり」みさ役、「スター誕生」花山千寿役などを演じ、彼女もまた、休みがありません。日本舞踊若駒流名取りでもあり、ダンス講師もつとめています。

k09藤澤知佳「『何処へ行く QUO VADIS』・・・この壮大な作品に再び【アクテ】として参加させて頂き、とても幸せです。ミステリアスで、なにかを秘めているような【アクテ】という役は、初演で私の新しい一面を発見した役です(笑)。私的には、今回はゼロから創るという作業と、時間がない! という焦りからは解放されておりますので(笑)、どれだけ私の拘りと佇まいをブラッシュアップできるかが勝負だと思っております。ハマナカ先生の美しい言葉を、takさんの難解で素敵な旋律にのせて、総勢80人を超える大カンパニーでお贈りするミュージカル『何処へ行く QUO VADIS』どうぞお見逃しなく! 」


創立よりミュージカル座の顔として舞台制作のリーダーもつとめてきた川田真由美さん。「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」主演ジャネット役、アネット役、アンジェラ役、「ルルドの奇跡」ルイーズ役、マダム・ニコロー役、「ニッキー」モルガン先生役など多くの役を演じてきました。

k10川田真由美「初演の時は、アンサンブルでの参加でしたね。ハマナカ作品のアンサンブルは、まあなんて忙しい事!! 作品を通して、「私はこんな性格で、年は何歳で! 性格はこんな感じ! 」。なんていうのは通りゃあしない。悪人に襲われた女の子を助けて、女の子をかばいながら下手にハケたと思いきや、ダッシュで舞台裏から上手に走り、今度は、リヤカーに盗んだもの積みまくった泥棒で、またもや上手から下手へ「どけどけ〜!! 」と走り抜けたかと思えば、下手から登場して、今度は医者になっていたり。かと思えば、貴族側の侍女に様変わり!! そりゃあ、大忙しですよ。でも、設定は色々指定があったけど、芝居はかなり自由にやらせてもらったので、ものすっごく楽しかったな。そうそう、あの二幕の幕開き早々の「ギャー」と言う叫び声を録音にしないで、毎回生で出させるこだわりはなんだったのでしょう。と、いまだに思う今日この頃。今年は誰がやるのかしら。という初演から一転して、今年は役付きでの参加!! 全く位置関係が違うから、初参加気分!! 全てが初めてになりそうな、「何処へ行く」の中で、初めて見る風景をものすっごい楽しみにしながらステージング二日目を終えましたとさ。」


キロン役(組)を演じる中本吉成さん。劇団四季「ジーザス・クライスト=スーパースター」、東宝「レ・ミゼラブル」「ミス・サイゴン」など様々な舞台に出演。最近では演出家としても、「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」「アイランド~かつてこの島で~」「BEFORE AFTER」「野の花」などの舞台を次々に演出して高評価を得ています。

k11中本吉成「皆様、こんにちは。月組キロン役の中本吉成です。初演は客席で観させて頂きました。その時からキロンという役にとても魅力を感じていました。せむし男の予言者。役者中本吉成として新境地になれば良いなと思っています。ハマナカ先生の演出を受けるのも本当に久しぶりで、稽古場で先生らしい演出のお言葉を聞いてなぜか嬉しくなって、ひとりニヤニヤしてます。かなり気持ち悪いです、僕。それとtakさんの作曲なさったミュージカルは初体験。素晴らしい音楽たちにしびれます!! が、歌いこなすまでかなりの「修行」です、これは。毎日楽譜と格闘しています。今の所ぼろ負け。何とか早いとこ打ち勝ちたいです! とにかく初めてだらけな作品で、自分でも試行錯誤しながら、中本ならではのキロンにしていきたいです。最近は出演する事があまり無いので、レアな「役者中本吉成」を皆様に是非観て頂きたいですね!! 」

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中本吉成 村上恵美中央は、川田真由美

稽古開始と同時に、古代ローマの人々を演じるという難題に直面したキャストたち。実在した歴史上の人物も多く登場します。学びながら、知識を共有しながら、役作りを進める稽古場です。


「何処へ行く」初出演で、ナザリウス役(組)を演じる篠崎未伶雅(みれな)さん。関東国際高等学校演劇科卒。ミュージカルアカデミー03期卒。2013年の「レ・ミゼラブル」で、福井晶一さんの付き人をつとめました。ミュージカル座には、「ひめゆり」「センス・オブ・ワンダー」「ロイヤルホストクラブ」に続き、4作品目の出演となります。

篠崎未伶雅「初演を観ていまして、すごく大きな作品で曲が素敵だなあと思っていました。ミュージカル座は3年ぶりくらいになりますので、はじめは緊張していたのですが、すごくアットホームな空気で、リラックスしたなかで稽古をしています。ナザリウス役の稽古は、これからになりますが、たくさんの人が犠牲になって死んで行くなかで、生き残って行く者の使命を果たしたいのと、作品のタイトルをセリフとしていただいているので、ナザリウスとしてしっかり生きて、未来へ向かう者として、このセリフを言えたらと思っています。「レ・ミゼラブル」で付き人をさせていただいた福井晶一さんや、親戚のようにお付き合いをさせていただいている今泉りえさん、宝塚時代から憧れで「娘役の鑑」だと思っていた彩乃かなみさんと、大好きな人がたくさんいる稽古場で、多くのことを学ばせていただきたいと思っています。」


アウルス役(組)を演じる香本真梨奈さん。洗足学園音楽大学声楽科卒。舞台芸術学院ミュージカル部別科卒業後、ミュージカル座へ。「マリオネット」ジャンヌ・ダルク役、「スター誕生」オリちゃん役などを演じて来ました。

香本真梨奈「初めて「何処へ行く」に出演させていただきます。少年役は、ずっと演じてみたかったジャンルなので、いろいろ研究して、お稽古をして行きたいと思います。初演を客席で観ていまして、とても壮大なミュージカルだと思いました。最近は大きな作品に出ていなかったので、久々の感じです。アウルス役は、今泉りえさんと森田浩平さんの息子役ということで、お二人とも何度か共演させていただいているので、とても楽しみです。久しぶりに同期の滝口(恵梨果)や、さかな(高橋 咲)と一緒なのも心強いですね。takさん作曲の作品には初めて参加しますが、オケからは、すごくこまかくいろんな音が聞こえてきて、とてもきれいです。中学・高校とキリスト教の学校で、毎朝、聖歌や賛美歌を歌っていましたので、懐かしく感じました。実力のある方々がいっぱい出演されていて、本当に豪華な公演です。是非、お楽しみいただければと思います。」


初演に続きアクテ役(組)を演じる黒瀬千鶴子さん。昭和音楽芸術学院ミュージカル科卒業後、Steps劇団員として活躍。「ヴェローナ物語」主演、「覗きからくり遠眼鏡」「Boy be…」など多数の劇団公演に出演する他、「あらしのよるに」「ペテン師と詐欺師」「サイン-sign-」「三文オペラ」「カムイレラ」など多くの舞台に出演してきた実力者です。

黒瀬千鶴子「一年ちょっとたって、またこの役を演じるチャンスをいただけたことを感謝しています。初演の時は、ハマナカ先生の作品も初めてでしたし、みんなで作品を一から、もう汗と涙と(笑)、毎日譜面と格闘しながら積み上げて行った結果、壮大な作品になったと思っております。再演の今回は、すでに大きな物語が見えているなかで、自分の役をどれだけ掘り下げて行けるかに挑みたいと思っております。アクテという役は、静と動で言ったら、静の方を担当することが多いので、目線ひとつや、所作の細部までこだわって、つくって行きたいと思います。物語の展開が音楽に乗せて軽快に進んで行き、すべてのシーンでドラマが動きますので、どうぞじっくりと、とりこぼすことなく、観ていただけたらと思います。」


初演につづいてウルスス役を演じる北村がくさん。1998年、「ひめゆり」でミュージカル初舞台。劇団四季「ライオンキング」プンバァ役1010回出演、東宝「レ・ミゼラブル」ブリジョン役出演など、ミュージカルの舞台を中心に活躍。「何処へ行く」でヒロインのリギア姫を、命を賭けて守り続けるウルスス役は、彼でなくてはならないほどのはまり役と評判です。

北村がく「初演の時は、何も知らない作品だったので、自分の役についても何のイメージもなくスタートしましたが、何回か稽古をしていくうちに、すーっとこの役にはいって行けた時があって、その時以降は、とくに頭で考えなくても勝手に動けたというか、その場にいられた感じがしました。それは、彩乃かなみさんと松原剛志君の存在によるところも大きいのですけれど、二人を見ていると、自分も自然とそこにいることが出来たという感じで、大げさではなく、この役をやるために、自分はミュージカル俳優になったんだなと思えた初演でした。日本のオリジナル・ミュージカルに関わりたいと思ってやって来ましたが、この「何処へ行く」は、日本のミュージカルにとっても、大事な作品になって行くのではないかと思っています。是非、日本のミュージカルも観ていただけたらと思います。」

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兵士二人と戦う、北村がく宮廷の踊り子の振付

少しずつステージングが続く毎日です。歌稽古で譜面を覚え、歌えるようになったら、演技や踊りなどの動きが作られて行きます。ネロの宮廷の場面では、踊り子によるダンスシーンも繰り広げられます。豪華で華やかな場面が続くミュージカル「何処へ行く」の舞台。是非、劇場でお楽しみください。


ポッパエア役(組)を演じる清水彩花さん。「アニー」が初舞台。子役時代からアルゴミュージカルなどで活躍。18歳の時に「レ・ミゼラブル」アンサンブルとして本格的に活動を始めました。今年は「レ・ミゼラブル」のコゼット役を演じ、ミュージカル女優として階段を上がりました。ミュージカル座には「ひめゆり」ふみ役などに出演。12月には「BEFORE AFTER」ヒロイン、エイミー役の出演が決定しています。

清水彩花「今回、この役のオファーがあった時は、コゼットを演じていた時だったので、コゼット役と、悪女役のポッパエア役とのギャップに、正直不安もあったのですけれど、実は、昔からアクの強い役や、悪役と呼ばれるような役が、私に合っているのではないかと思っていたんですよ。でも、今までそういう役を一度もやったことがなかったので、この機会を逃したら、もう二度とやれないんじゃないかと思って、トライしてみようと思いました。馴染みの方がたくさんいる稽古場なので、安心しています。相手役の菊地まさはるさんは、私を18歳の時から知ってくれていて、プライベートでも仲良くさせていただいているので、まささんに助けていただいて、私なりのポッパエア役を演じることが出来ればと思っています。この作品は、スケールが大きくて内容も素晴らしく、役者さんは皆、実力派の方々ばかりで、まさに、“ザ・グランド・ミュージカル”と呼ぶにふさわしい舞台です。幅広い年齢層の方に楽しんでいただければと思っています。」


アティア役(組)を演じる小林風花さん。中学生の時にアルゴミュージカルで舞台デビュー。その後、映画・ラジオ・ライヴ等多方面で活躍。舞台は「アイーダ(梅田芸術劇場)」、カゴメ劇場「オズの魔法使い」主演、ミュージカル座「ひめゆり」「氷刀火伝~カムイレラⅡ」などに出演しています。

小林風花「大人数のカンパニーなので、重量感溢れるハーモニーに、稽古していて、グッとくるものがあります。私、高校生の時に世界史が大好きで、古代ローマ史を勉強していたので、今、その頃の本を引っ張り出して読んでいます。その世界を描いた作品に参加出来ることに、わくわくしています。古代ローマの世界観と、ハマナカ先生の言葉と、takさんの音楽、そして個性溢れるキャストで、この作品が持っている普遍的な大きなテーマを、お客様に伝えることが出来たらいいなと思っています。同じ事務所の清水彩花さんと、2010年の「ひめゆり」以来の共演となることも、とても楽しみです。素晴らしい作品になると思います。私もその一員として尽力したいと思いますので、是非、劇場でご覧ください。」


グラウコス役(組)と貴族アンサンブル役(組)を演じる杉山慶輔さん。15歳の時に、V6のバックダンサーとして活動開始。昨年、異色の「レヴューボーイズ10カラット」のメンバーとして活動。ミュージカル「何処へ行く」は、初演に引き続き連続出演です。

杉山慶輔「もともと中学・高校がカトリックの学校で、さらにイタリアにも旅行で行ったことがあって、自分にとって、とても身近に感じる作品です。初演の時は、難しい音楽にとても苦戦しまして、余裕もなくバタバタと本番に突入したという感じだったんですけど、今回、歌稽古に参加して、前回は感じ取れなかった音楽の美しさや深さを改めて再発見し、作品の世界観を、より鮮やかに想像出来るようになったことに、自分でもわくわくしております。ハマナカ先生の演出を受けながら、作品の壮大さに負けないように、しっかりと作品の中で生きて、本番に臨みたいと思います。まるで映画を見ているように、その当時の歴史や人々の動きが、分かりやすく伝わり、何が起きるんだろうという期待感やドキドキ感が、最後まで味わえる作品です。是非、劇場でご堪能ください。」


アティア役(組)を演じる小林日奈子さん。子供の頃から歌とバトントワリングに熱中。高校を卒業して事務所に所属し、本格的なヴォイス・トレーニングを開始。ライヴ活動とミュージカルに出演するようになりました。東宝ミュージカル「ヴェローナの二紳士(日生劇場)」などの舞台に出演しています。ミュージカル座は初出演ですが、オーディションで、アティア役に抜擢されました。

小林日奈子「昨年出演した「ヴェローナの二紳士」に出演していた方が、M座に出演している方が多くて、それからかなりM座を拝見するようになって、レベルの高さに感銘を受け、私も同じ舞台に立ちたいと思ってオーディションを受けました。全編歌の作品というのは、なかなかないと思いますし、音楽が壮大で耳に残ります。一幕最後のM25「誓い」は、歌っていて鳥肌が止まらなかったですね。この作品では、自分の持っている技術以上のものをやらなければならないと感じています。歌と演技だけではなく、今回、踊り子の役もいただきましたので、ちょっと焦っておりますが、日々挑戦だと思って、頑張っております。彩乃かなみさんや福井晶一さんなど、憧れの方との共演も、とても楽しみです。まるで、その時代に行ったかのような舞台を、楽しんでいただけたらと思っています。」

アクテ役を演じる藤澤知佳ポッパエア役の清水彩花

ミュージカル「何処へ行く」には、古代ローマ帝国と原始キリスト教という、二つの異なる思想、価値観が登場します。武力により、豊かで強大な帝国を築き上げたローマ帝国。そこに、愛と清貧の教えを説いて登場して来た原始キリスト教。我々は、どちらの道に行くべきなのか。現代の私たちにも考えさせられる、この作品のテーマです。


 
松原剛志 中本吉成福井晶一 松原剛志

初演に続いて、主人公であるローマ軍の軍団マルクス・ウィニキウス役を演じる松原剛志さん。「レ・ミゼラブル」「ドラキュラ」「アリス・イン・ワンダーランド」「デスノート ザ ミュージカル」など多くの作品で活躍。ミュージカル座作品は、「赤ひげ」「タイム・フライズ」「ひめゆり」などに出演しています。

松原剛志「マルクス・ウィニキウス役の松原剛志です。今回の再演に出演させていただけることに感謝します。初演時、2ヶ月間という短い限られた時間で、難解な新曲を覚え、60名を超すキャストの各シーンのステージング、衣装やセットとの折り合いなど、よく初日までに仕上がったと今振り返っても思います。その点、ベースのある今回は、色々なことを咀嚼してより豊かな表現や、チームワークを模索していけるのではないかと感じています。今私達が暮らすこの時代、この国で、当たり前とされている道徳観、倫理観の起源は、この作品に描かれている“愛”なのではないでしょうか。今回、新たに参加して下さるキャストの皆さんの個性は、初演メンバーに新風を与えて下さることでしょう。力強いメッセージをお客様に届けられる作品力を信じて、本番まで精進したいと思います。」


ルチア役(組)を演じる藤原加奈子さん。3歳からクラシックバレエを始め、本格的にレッスン。バレリーナを目指していました。ミュージカルに触れる機会があり、総合芸術の面白さに目覚め、ニューヨークに留学してダンスやヴォーカル、ワークショップなどで学び、帰国してこの夏、ミュージカル「ひめゆり」に初参加。ミュージカルの楽しさを体験しました。

藤原加奈子「小学校から、ずっとキリスト教の学校に通っていて、礼拝をしたり、賛美歌を歌ったり、劇をしたりして親しんで来ましたので、今まで経験してきた世界をミュージカルで演じられることが、素敵だなと思っています。イエス様の死後の物語を描くのが、クリスチャン役として挑戦だなと思いました。私が演じるルチアは、幼い時から信仰を理解して、殉教する役です。当時の資料などが、あまりないので、皆さんと話しながら想像して、演じて行きたいと思います。いろいろな曲調の音楽で彩られていて聞き応えがあり、ミュージカルを初めてご覧になる方にも、楽しんでいただける作品だと思います。台本を読んで勉強して、一回一回の舞台にしっかりと正確に心に届くように、演じたいと思います。中学校時代から尊敬している彩乃かなみさんと共演出来るチャンスを大切に、そばで多くのことを吸収したいと思います。」


ミリアム役(組)を演じる井上ゆかりさん。京都バレエ専門学校を卒業後、上京して舞台活動を開始。「ひめゆり」親泊先生役、「マザー・テレサ 愛のうた」シスター・ニルマラ役、「メリー・ウィドウ」シルヴィアーネ役などを演じてきました。

井上ゆかり「初演にも、アンサンブルとして出演し、クリスチャン役や踊り子などたくさんの役を演じさせていただきました。その中でも、クリスチャン役は印象深く、私にとって思い入れのある役でした。私は、子供の頃から聖書に触れる機会が多かったので、「何処へ行く」本番の舞台上で、目の前でペテロの説教を聞いた時は、お芝居と分かっていても、本物のペテロに出会えたような深い感動に包まれました。ですから、今回の再演で、同じクリスチャンの女性であるミリアム役をさせていただけることを嬉しく思っています。ミリアムとして、再びペテロに会えるのが楽しみです。古代ローマの話ですが、私が演じるミリアムは、三人の子供の母親であり、今と変わらない愛が描かれています。是非、劇場で、その愛に触れていただければと思います。」


初演に引き続き、ネロ役を演じる菊地まさはるさん。「レ・ミゼラブル」グランテール役(旧演出版ではコンブフェール(工場長)役)をはじめ、個性と演技力を活かして様々な舞台で活躍。ミュージカル座では、「トラブルショー」田辺一星役(主演)、「赤ひげ」津川玄三役など多くの役を演じる他、「タイム・フライズ」では演出も手がけました。

菊地まさはる「一回目の時は、まさに作品づくりでした。初演ならではの手探り感のなか、初めて経験する作曲家takさんの世界観を理解することが必死。また、ハマナカ作品の壮大さのなかで、歴史上の人物であるネロを、表層的ではなく、一人の人間として演じきることに必死でした。二回目となる今回は、全てが歌で綴られたこのミュージカルを、より深い言葉・台詞として伝えることで、初演を上回る人間味のあるネロを目指して行きたいと思います。ただ、前回歌ったはずのオケを聞いても、まだ正解を導き出せない自分がいます。(笑)再演とは言え、新たなカンパニーで、一から再構築して、今出来る最良の作品となるように、努力したいと思います。」

菊地まさはる RiRiKAペテロの説教を歌う川口竜也

ミュージカル「何処へ行く」には、歴史上の実在の人物が登場します。福井晶一さん演じるペトロニウス、川口竜也さん演じるペテロ、菊地まさはるさん演じるネロ、RiRiKAさんと清水彩花さんが演じるポッパエア、岡智さんが演じるセネカなどは、実在の人物。主人公のマルクス・ウィニキウスや、ヒロインのリギアなどは架空の人物です。フィクションの物語に実在の人物を配することで、リアリティを高めているのが、原作小説「クオ・ヴァディス」の特徴です。


イエスの使徒ペテロ役を演じる川口竜也さん。「何処へ行く」出演は2回目ですが、前回はプラウティウス役でした。大阪芸術大学でミュージカルを学び、関西を中心に活動する日本ミュージカル研究会・劇団JMAで、数々の作品の主役をつとめました。2008年に上京してからは、「ミス・サイゴン」クラブオーナー役、「エリザベート」市長役、「三銃士」ボナシュー役、「レ・ミゼラブル」ジャベール役、「プロパガンダ・コクピット」父ちゃん役など、ミュージカルの舞台を中心に活躍しています。

川口竜也「ペテロ役は、前回は宝田明さんが演じられていて、ご一緒していまして、その存在感に圧倒されたところがありましたので、今回自分が、どういうペテロをやっていけるかというところに多少不安はあるんですけど、ちょうど「レ・ミゼラブル」をやっている間、ずっと聖書の勉強をしていましたので、それが生かせればと思っております。M座は、何回か出させていただいて、気心の知れた仲間たちが多くなっていますので、自分としては、なんだかホームのような感じもします。一見、ゆるいような感じもして、実は、きびしいことをしているんだなと感じます。作品をちゃんとクオリティの高いものに仕上げたいという劇団員の熱意は、素晴らしいものがあります。この作品は、現代に通じるテーマだと思います。愛のあるものが、最後には心の勝利を得るということが表現できるよう、頑張って行きたいと思います。」


エウニケ(組)を演じるのは、稽古場だよりの最初で音楽監督助手として紹介した守屋由貴さん。初演に続き、同じ役での出演です。奈良教育大学教育学部音楽文化専修卒業。東宝ミュージカルアカデミー4期生。舞台出演の他、ピアニスト、作曲家、演出助手として、得意な音楽分野を生かして活躍中。出演作は、「二十四の瞳」「蝶々さん」「神戸はばたきの坂」「マザー・テレサ 愛のうた」などがあります。

守屋由貴「音楽監督助手として横のスタジオでキャストの皆さんの歌稽古にお付き合いしながら、エウニケのシーンがきたらスタジオを移動してお稽古…というなかなかハードでワンダフル♪な日々を送っています。夢にまで『何処へ行く』の世界が出てきます(笑)。再演で同じ役にチャレンジさせて頂くというのは、人生で2度目の経験ですが、とてもありがたいことですね。初演から1年半しか経っていませんが、こんなにも感じることは違うのかと自分でも改めてびっくりしています。日々の学びや経験するいろんな感情が、役者としての自分の土台を作ってくれているんだなぁと…。エウニケは、羨ましいほどにまっすぐな愛に溢れていて、とても大好きな役。ミュージカル座に初参加だった初演の時の新鮮な気持ちを決して忘れず、一回り…いやもっともっと成長したエウニケを演じられるよう真摯にお稽古と向き合っていきます!! 」


グラウコス(組)と貴族アンサンブル(組)を演じる及川心太さん。東邦音楽大学声楽科、東宝ミュージカルアカデミー第1期生卒業。「魔笛」「レ・ミゼラブルコンサート」「ファイヴ」「森は生きている」「KANJANI∞ LIVE TOUR!! 8EST」「ひめゆり」「マザー・テレサ 愛のうた」などの舞台出演の他、ライヴやドラマ、モデル、CM等で活躍しています。

及川心太「今回、ミュージカル「何処へ行く」のお話をいただいた時は嬉しかったです。またハマナカ先生の作品に携われること、takさんの織りなす壮大な音楽、素晴らしいセット、映像、演出で繰り広げられる古代ローマの世界に、まだまだ稽古は中盤ですけれど、すでにわくわくしています。今回、僕が演じさせていただくのは、クリスチャンの医者グラウコス役です。また別班では、貴族を演じますので、初の変則ダブルキャストに挑戦です。二つの組で、まったく違う動きをしますので、歌、動き、振りなどを整理しつつ、ステージ上で迷子にならないように、ダブルキャストの杉山(慶輔)君と励まし合いながら、悔いの残らない役づくりをして行ければと思っています。ダンス、頑張ります!! (笑)」


セネカ役を演じる岡智さん。TVドラマの世界から、「エニシング・ゴーズ」出演をきっかけにミュージカルの世界へ。「ミス・サイゴン」「レ・ミゼラブル」「マイ・フェア・レディ」「オペラ座の怪人」など、舞台出演歴4,200回を超えるベテランです。ミュージカル座は、「マリオネット」「チェアーズ」「ひめゆり」「スター誕生」と、出演が続いています。

岡 智「全編歌の作品への出演というのが、僕は「ミス・サイゴン」「レ・ミゼラブル」以来、17年ぶりくらいになりますので、もう、この壮大な音楽に感動しております。最近、テナー・パートに行くことがなかったんですけど、今回、この楽曲をカーンと歌いたいという思いから、「オペラ座の怪人」以来、10年ぶりにテナーを志願しました。僕は昔、合唱団に所属していたことがありましたので、これだけの壮大な楽曲を歌えるだけでも嬉しいですね。今年になって、昔いた合唱団のメンバーたちが、僕の舞台を観に来てくれるようになりまして、「ひめゆり」なども感動してくれましたので、この作品は、驚いてもらえると思います。僕が演じるセネカは、実在したストア派の哲学者です。前回の演歌歌手のマネージャー役(9月公演「スター誕生」)から、今回は哲学者ですから。(笑)これだけ振り幅のある役を演じさせてもらえるのが嬉しいですね。演じるセネカについて調べましたら、人間味溢れる言葉を残した人だということが分かりましたので、そうした人間性を出して行けたらと思っています。」

守屋由貴 福井晶一福井晶一 田宮華苗

福井晶一さん演じるペトロニウスは、この作品の要(かなめ)のような役どころ。主人公のマルクス・ウィニキウス(松原剛志)の叔父で、宮廷でも力のあるローマ貴族ですが、ローマを愛しながらも、ローマ皇帝ネロには冷ややかで、現実を直視している文人です。ペトロニウスの直言を聞かなかったばかりに、偉大な皇帝は破滅に向かうことになります。


ペトロニウス役を演じる福井晶一さん。劇団四季の主演俳優として「美女と野獣」「ウェストサイド物語」「アイーダ」「キャッツ」等に出演。退団後は、東宝「レ・ミゼラブル」ジャン・バルジャン役・ジャベール役として、ミュージカル・ファンの注目を浴びています。ミュージカル座には、今回が初出演です。

福井晶一「僕はブゲイ(舞台芸術学院)出身なので、その頃から、ブゲイの夜間部でハマナカ先生とビリー先生が創っていた「ひめゆり」や「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」をリアルタイムで観ていたんです。いつか機会があれば参加したいと思っていましたので、嬉しいですね。劇団というところに長い間いましたので、こういう、みんなで創る現場を懐かしく感じています。「何処へ行く」は、昨年の初演を観て、すごく壮大で重厚なミュージカルだと思いました。ただ、音楽がすごく難しいと感じていました。改めてこの現場にはいって譜面と向き合い、とても苦労していますが、なんとか苦しみを乗り越えていいものにしたいと思っています。このカンパニーには、「レ・ミゼ」でご一緒した仲間たちがたくさんいますので、安心して稽古が出来ています。僕の役は、ストーリー・テラー的な役割も持っているので、伝えるべき作品のメッセージを、しっかりとお客様に伝えられるように頑張ります。ここ最近は罵声を浴びせられたり警官に追われたりの毎日でしたが今回は久々に色恋もあるとかないとか・・・楽しみにしててください(笑)」


初演に続き、ポンポニア役を演じる今泉りえさん。17歳で初舞台を踏み、NY留学経験を経て劇団四季へ。「ウェストサイド物語」「キャッツ」「美女と野獣」「ライオンキング」他に出演。退団後は、「ミス・サイゴン」「レ・ミゼラブル」「IL MUSICALE」「センス・オブ・ワンダー」「フットルース」などの舞台に立っています。歌の先生として多くの教え子を持ち、今年9月のミュージカル座「スター誕生」では、歌の先生役を演じました。

今泉りえ「初演に引き続き出演させていただきます。1年半ぶりにtakさんの音楽に触れ、美しく壮大な旋律に改めて感動! そして、美しい言葉や描写も素晴らしい作品です。私が演じるのは、元将軍の妻でありリギアの庇護者、そして敬虔なクリスチャンのポンポニア。初演の時は役の重圧に何度も負けそうになりました。ラストシーンではあまりに過酷で、舞台上で過呼吸寸前だったことも。今まで様々な舞台に立っていますが、ここまで究極の精神状態に追い込まれた作品は初めてでした。でもその分、とても演じがいがあり、どこまでその究極に向かえるかが毎回挑戦でした。今回は初演を踏まえ、落ち着いて役を深めて行けそうです。新しいキャストの皆さんも素晴らしい顔ぶれで、迫力満点! 劇団四季時代からの良き友人である福井晶一くんとの久しぶりの共演、そして可愛い教え子たちも数人キャストの中にいて、とても嬉しいです。観にいらっしゃるお客様は、ぜひ原作や映画に触れていらしてくださいね。きっとより一層お楽しみいただけると思います! 」


ティゲリヌス役を演じる長谷川大祐さん。母親がタカラジェンヌだった影響で、幼い頃から舞台を観て育ちました。東京芸術大学音楽学部声楽科卒業。オペラ「ラ・ボエーム」、オペレッタ「メリー・ウィドウ」、ミュージカル「ビクター・ビクトリア」などに出演。今年3月、富山オーバード・ホールで上演したミュージカル「ショウ・ボート」で、名曲「オールマン・リバー」を歌うジョー役を演じたのを、ハマナカトオルが観劇して、ティゲリヌス役にオファーしました。

長谷川大祐「ミュージカル座には初めての参加で、緊張しています。素晴らしい大役をいただいたので、キャスティングに恥じないように必死です。まだ、さぐりさぐりの状態ですが、自分なりのティゲリヌスを模索しているところです。ティゲリヌスについて調べると、“知将”と書かれている文献もあり、決して力強いだけの軍人ではないという印象を持ちました。そういったところも出して行ければと思います。クラシックのオペラ出身の人間は、歌がうまいだけ、声がいいだけと思われがちなので、しっかりした演技も見せられるように頑張ります。皆さん和気藹々として、あたたかいカンパニーです。しっかりとした原作に基づいた作品ですので、大変見応えのある舞台になると思います。どうぞ、楽しみにしていただければと思います。」


アウルス役(組)を演じる滝口恵梨果さん。日本工学院八王子専門学校卒。劇団昴演劇学校と俳協演劇研究所を卒業後、ミュージカル座へ。「ひめゆり」トミ役、「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」ショーティ&ポーラ役、「氷刀火伝~カムイレラⅡ」伽耶役などを演じて来ました。根布谷舞踊研修所 詩舞・奥傳名取としても活動をしています。

滝口恵梨果「初演の時は、観客として、この舞台を観ていました。ローマ帝国という壮大な世界に、ミュージカル座では初めて聴くtakさんの音楽、役者さん、舞台装置や衣裳、映像など、すべてのものが荘厳で、魅了されました。歴史では知っていましたが、やっぱり、このネロの時代は素敵だなと。ミュージカルだからこそ創れる世界だと感じました。日常では味わえない、この豪華な世界に、是非出演したいと思いました。その憧れの世界に、今回やって来られて幸せですが、なにせ勉強しなければならないことが多いので、今はいっぱいいっぱいの状態です。楽しみながら、一生懸命やっています。初演に出ていらした方もたくさんいる心強い稽古場で、こまかいことに関しても疑問を持ったら、みんなで質問して行く姿勢がある、いいカンパニーだと感じています。芸術の秋にぴったりな、舞台芸術の粋を集めたようなこの舞台を、どうぞお楽しみください。」


ルチア役(組)を演じる愛純(あずみ)さん。尚美ミュージックカレッジ専門学校ミュージカル学科卒。「ひめゆり」「ルルドの奇跡」「ラストホリデイ~終わらない歌」などの舞台や、紅白歌合戦バックダンサー、EXテレビ「スーパーアイドルクイーン」、現在グラビアアイドルとして活動中。「何処へ行く」は、初演に続いて連続出演です。

愛純「日本人がつくった大きなミュージカルって、あまりないと思うので、そこを楽しんでいただければと思います。初演を観てくれたミュージカル通のお客様が、「今までで一番よかった」と言ってくれました。自分自身も、一番おすすめ出来る作品です。初演でも子供役を演じていましたが、今回ルチア役になって、見えてくるものが全然違うことに驚いています。前回は出ていなかったシーンにも出ていますし、やっぱりクリスチャンとして、使徒ペテロの近くにいる家族ですから、考えることも違ってきます。前回勉強した知識に、今回勉強したことをプラスして、ブラッシュアップした再演を目指したいと思います。私、今まで、カンパニーの中で最年少が多かったんですけど、今は、同年代や、少し年下の方もいて、新人なのに、少し先輩の気分もしています。クオリティを上げられるように頑張ります。」

ローマの大火のシーン中央は、ペテロ役の川口竜也

第二幕の冒頭は、ローマの大火の場面が描かれます。ネロが、自らの名前を冠した新しい都、ネロポリス建設のため、軍隊を使って、古いローマに火を付けたのでした。左上の写真は、燃え上がる街のなか、逃げ惑う被災者をかき分けて、リギアをさがすマルクス(松原剛志)の稽古風景です。


中央は、彩乃かなみ松原剛志 彩乃かなみ

初演に続き、ヒロインのリギア役を演じる彩乃かなみさん。宝塚歌劇団に入団し、新人公演でヒロインをつとめ、高い歌唱力でエトワールを幾度もつとめました。月組主演娘役として活躍。退団後は、歌手・女優として、「天翔る風に」「スマイル・オブ・チャップリン」「遠い夏のゴッホ」「ファンタスティックス(文化庁芸術祭大賞受賞)」「愛と青春の宝塚」「グレイ・ガーデンズ」「マホロバ」などの舞台や、コンサート、TV出演などで活躍。ミュージカル座では、「ひめゆり」「何処へ行く」の2作でヒロインを演じています。

彩乃かなみ「いつも再演物の時には、以前をなぞらないようにということを心がけています。私は、きのうがお稽古の初日だったんですけれど、一年以上前のものなのに、歌い出すと瞬く間に甦ってきて、感覚的には、出来ているような気になってしまう怖さも感じました。体の中に役が残っているからこそ、今回の再演で、もう一つ磨き上げたいと思っています。初演の時は、この超大作に挑むにあたり、時間が足りないという感覚がとてもありました。それが、いい意味で新作の初日に向かう勢いや熱のようなものに変わって行ったと思うのですが、今回は、一度、体にはいったものを甦らせるにとどまらず、熟成させたものを、より細やかに伝えて行きたいと思っております。共演者の皆様も、たくさんの方が新しく参加されていますので、皆さんの高い技術やパワーに触発されて、私も、いい化学反応が起きるのを楽しみにしています。久しぶりに「何処へ行く」の音楽を聴き返してみて、こんなにドラマティックな音楽の中に生きていたんだということに、私自身が感動しています。この美しい音楽の中で描かれる、深い愛の物語を堪能しに、皆様、是非、いらっしゃってください! お待ちしております! 」


ポッパエア役(組)を演じるRiRiKAさん。宝塚歌劇団花組娘役出身。退団後は、東宝「ミス・サイゴン」エレン役、「into the woods」シンデレラ役、「LITTLE WOMEN~若草物語~」長女メグ役などの舞台出演や、ソロアーティスト兼、MARiEと共に“ファンタスマゴリック”としてライヴを中心に活動。テレビ東京「THEカラオケ★バトル」で、99点代を叩き出す秀でた歌唱力も話題です。

RiRiKA「初めてミュージカル座に参加させていただきますRiRiKAです! こんなにも大勢の方が出演される作品は久しぶりなので、ワクワクしています。皆さんのパワーに負けないように私もがんばらなくては!!! と身が引き締まる思いです!! 譜面をいただいて練習させていただいておりますが、ここまで難しい楽曲にはなかなか出会えないなぁと…。(笑)でも、すごくかっこいい曲ばかりなので、自分のものにできるよう練習を重ねたいと思います。私は宝塚歌劇団の出身ですが、宝塚歌劇団受験前から彩乃かなみさんに憧れていました。在団中は組が違い、ご一緒することができなかったのですが、今回長い間の夢が叶いました!!!  本当に幸せです。彩乃さんは世界一かわいい。15の時から今も変わらずそう思っています。今回は彩乃さんに意地悪しないといけない役なので辛いですが、心を鬼にして演じきりたいと思います! 」


キロン(組)を演じる萬谷法英さん。東宝「レ・ミゼラブル」テナルディエ役、「ミス・サイゴン」「ラ・マンチャの男」「アニー」「ガブリエル・シャネル」「ペテン師と詐欺師」などの舞台で活躍。以前ミュージカル座の劇団員でした。今回、古巣に10年ぶりの復帰出演となります。

萬谷法英「まず、「何処へ行く」は、初演を拝見しまして、とても出たかった作品です。その中で、キロンという不思議な役をいただき、悪友の中本(吉成)君と、どう料理して行くかが楽しみです。もと劇団員としては、今も劇団員として劇団を支えている当時からの仲間を見ると嬉しくなります。また一緒にやれることが嬉しいです。10年ぶりにハマナカ先生の演出を受けまして、他の人に付けている演出とか、全体のシーンの流れとかを見ると、やっぱり面白いんですよね。最近は外国人の演出を受けることが多かったので、演出も音楽も、日本人が日本語で歌い、演技するために創られた作品が懐かしいですね。やっぱりしゃべりやすいんですよ。takさんの音は難しいんですけど、その難しさが、すごいやりがいになってますね。「何処へ行く」日本のオリジナル・ミュージカルとして、大作になっております。是非、劇場に足を運んでいただければ幸いです。」


プラウティウス役を演じる森田浩平さん。「レ・ミゼラブル」「エリザベート」「モーツァルト!」などの大型ミュージカルから、コロッケ座長公演、「天璋院篤姫」などの時代劇、シェイクスピア作品などのストレートプレイまで、大小様々な舞台に数多く出演。ミュージカル座には、「野の花」「不思議なラヴ・ストーリー」「アイランド」「チェアーズ」に出演、ベテランの技術で舞台の質を高めてくれています。

森田浩平「ミュージカル座の20周年記念のラストを飾る大作ミュージカルに出られることを、大変光栄に思っています。今年は、ミュージカル座に3作、出演しました。小さいの、中くらいの、そしてこの大きいのと、様々なジャンルの芝居に参加させてもらえるのは、役者として大変幸せなことだと思っています。歌だけのミュージカルは、僕は「レ・ミゼラブル」以来かなあ・・・なんとか、この音楽を体に染み込ませようと奮闘中です。この人数の規模の作品は、80年代の帝劇作品以来で、正直驚いているんですけど、おそらくキャストの中で最年長でしょうから、皆さんからエネルギーを分けてもらいながら、頑張って参りたいと思います。国産のミュージカルで、この規模、内容も含めて、他に類はない作品だと思います。是非、ミュージカルを観たことない人も、舞台に興味のない人も、劇場に足を運んでいただきたいと思っております。お待ちしています! 」


初演に続き、ナザリウス役(組)を演じる高橋 咲さん。日本大学芸術学部放送学科映像技術専攻卒業後、ミュージカル座へ。「トラブルショー」宮本役、「ルルドの奇跡」ジュスタン役、「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」サンシャイン役、「舞台に立ちたい」ナナ役、「スター誕生」ミーちゃん役などを演じて来た。タップダンスの振付・指導・出演等でも活動中。

高橋 咲「ナザリウス役、高橋咲です。サカナです。劇団に入団してからずーっと「サカナ」ってあだ名で呼ばれていますが、作品中でこんなにも「サカナ」って呼ばれるのは後にも先にもこの作品くらいでしょうか。魚は古代ローマのクリスチャンの隠れシンボル。クリスチャン同士がお互いを確認し合うために、こっそり描いたり身に付けたりしていたそうです。この「何処へ行く」の小道具には、ペテロの杖とか、細かいところに、魚の絵が描かれているんです。やるなぁ、小道具チーム、にくいぜっ。そんなわたくしサカナは、初演に引き続き、クリスチャン女性ミリアムの末の息子で、クリスチャンの指導者ペテロと共に旅をする少年、ナザリウスを演じさせて頂いております。初演の思い出は数知れず。大先輩との共演、稽古場で、舞台上で、凄まじいエネルギーを浴び、役者の生き様を見せつけられ、たくさんたくさん学ばせて頂きました。あの初演がなかったら、今のわたしはいない。この役との出会いは、わたしの役者人生一大きい、今のところ。明日はいよいよ旅のシーンのステージング。大切に、大切に、演じます。」

岡 智 菊地まさはる 長谷川大祐川田真由美 今泉りえ 杉山慶輔
萬谷法英 松原剛志中央は、森田浩平

稽古も佳境に入ってきました。毎日多くの場面を、時には二つの稽古場で、同時進行で稽古をしています。俳優の役に対する理解度も日ごとに深まり、心を揺り動かされるシーンが増えてきました。作曲家も稽古場を訪れ、楽曲の微調整を続け、初演からさらに進化した音楽に変わりつつあります。台本にも修正がはいり、新しいセリフ(歌詞)が加わるなどの変化が生まれています。


福井晶一 岡 智 菊地まさはる井上ゆかり 中本吉成 北村がく
黒瀬千鶴子 松原剛志田宮華苗

全てのシーンのステージングも付き、通し稽古と抜き稽古が交互に行われています。全キャストの衣裳合わせも終わり、初演より一段と美しくなった衣裳が、最終の調整を経て開幕を待っています。なんと、オケも全てが新しくなりました。さらに豪華に、深みを増した音楽がドラマの世界を彩ります。

高橋 咲 彩乃かなみ彩乃かなみ 松原剛志

彩乃かなみさん演じるリギアは、リギ族の王の娘。リギ族とは、「クオ・ヴァディス」の作者シェンキェヴィッチの祖国ポーランドの民を表します。シェンキェヴィッチが生きていた時代、ポーランドは、武力に勝る周辺列強の国土分割によって、ヨーロッパの地図から消えてしまった悲劇の時代でした。シェンキェヴィッチは、武力で祖国を支配した列強をローマ帝国に例え、いつかリギア(ポーランドの民)を中心とした愛の教えが列強に打ち勝ち、永遠の国を創ることを願って、この小説を書きました。永遠の国を創るのは武力ではなく、愛なのだというメッセージが、リギアを通して語られる作品です。


実寸稽古実寸稽古 中央は、RiRiKA

劇場の舞台と同じ大きさが取れる大きな稽古場に移動して、4日間の実寸稽古が行われました。背景の大道具以外、演技で使う道具がすべて揃ったなかで、丁寧な場当たりが進みます。

キリスト教徒の十字架刑闘牛とウルススの戦い

上の写真は、クライマックスの闘技場シーンの稽古です。見世物として十字架刑に処せられたキリスト教徒たちの前で、闘牛と巨人ウルスス(北村がく)との戦いが繰り広げられる壮絶な場面。闘牛の背中に仰向けに縛り付けられているのは、初演の舞台を観たお客様から「まさか、代役だよね!?」と言われたそうですが、リギア役の彩乃かなみさん本人です。

「何処へ行く」プログラム完成動画用の主題歌録音中

劇場ロビーで販売する「何処へ行く」上演プログラムも完成しました。詳しい作品解説・全キャストの紹介とコメント・舞台写真・稽古写真・ミュージカル座の未発表の計画など、記事も充実したオールカラー・52ページのプログラムです。ご観劇の記念に、ぜひお買い求めください。右上の写真は、動画のための「何処へ行く」主題歌「愛のささえ」を録音する松原剛志さんと彩乃かなみさんです。

松原剛志 彩乃かなみRiRiKA 菊地まさはる

稽古場での最終通し稽古も行われ、さあ、いよいよ劇場入りです。さらに進化を遂げたミュージカル「何処へ行く」。全43曲の流麗な音楽で綴る、日本のオリジナル・ミュージカルの新しい時代を開く作品です! どうぞお見逃しなく!!

シアター1010 入り口劇場ロビー

ミュージカル「何処へ行く」は、11月5日(木)から11月10日(火)まで、シアター1010にて上演いたします! お楽しみに!!

おわり

Category: 何処へ行く | 2015.11.03

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